ポートフォリオ・マネジメント・サービス(PMS)の基礎を理解する

投資家の多くは、「元本を失うリスクが少なく、それでいて高いリターンが得られる」ような理想的な投資先を常に探しています。ですが正直に言うと、低リスクかつ高リターンの組み合わせは、現実にはほとんど存在しません。リスクとリターンは表裏一体の関係にあり、リターンが高ければリスクも高く、逆もまた然りです。
この「リスクを取ってリターンを得る」という仕組みには、さまざまな選択肢があります。どの選択肢を取るかは、ご自身のリスク許容度と期待リターンに応じて判断することになります。まず、投資商品には大きく分けて「金融資産」と「非金融資産」があります。金融資産の中でも、株式や投資信託といった市場連動型商品と、銀行の定期預金や公的年金などの固定収益型商品に分類されます。
ポートフォリオ・マネジメント・サービス(PMS)は、この市場連動型の金融資産に対して、プロフェッショナルな運用を提供するサービスです。高リスク・高リターン志向の富裕層の投資家に向けて、個別にカスタマイズされた投資運用を行い、より柔軟性のある投資機会とリターンを提供します。
PMSでは、投資先の選定やその配分といった点は一見すると投資信託と似ていますが、大きな違いは「個別ニーズに応じてオーダーメイドで対応できる」ことです。投資家のリスク志向や目的、資産状況に応じて、より最適化されたポートフォリオを組成します。
シンプルに言えば、PMSは「投資家に代わってプロのマネージャーが運用を行うサービス」であり、その成果報酬として運用益の一部を報酬として受け取る仕組みです。つまり、投資家の利益がマネージャーの利益でもあるという、同じ目線に立った運用スタイルが特徴です。
このような運用を行うマネージャーは、豊富な経験と投資の専門知識を有しており、信頼をベースに高いリターンを目指します。また、投資家には専用のトラッカーや運用レポートが提供され、常に自分の資産がどのように動いているのかを確認できるようになっています。さらに、必要に応じて専門家のアドバイスも受けられます。
なお、PMSを利用するには、SEBI(インド証券取引委員会)のガイドラインに基づき、最低でも500万ルピー(約750万円程度)の資金が必要とされていますが、一部のサービスではこれより少額から始めることも可能です。
インド国内では、Motilal Oswal、ASK、Kotak、ICICI Prudential、Birla Sunlifeといった有力な金融機関がPMSサービスを展開しています。インドでは従来、「貯蓄はするけれど投資はしない」という傾向が強く、土地や金、住宅といった実物資産を保有する文化が根強くありました。しかし、過去20年間で金融リテラシーが高まり、投資に対する意識が大きく変化しています。
Gold Wright Consultants Private Limitedでは、こうした変化の波に乗り、投資家の皆様に信頼と実績に基づいたPMSサービスをご提供しています。資産運用のパートナーとして、ぜひお気軽にご相談ください。

1993年にポートフォリオ・マネジメント・サービス(PMS)に関する規制が初めて導入された際、最低投資金額は5ラック(約50万円)と定められていました。その後、段階的に引き上げられ、2019年11月にはSEBI(インド証券取引委員会)によって、最低投資額が50ラック(約750万円)にまで引き上げられました。
ここで重要なポイントとして、SEBIはポートフォリオ・マネージャーが提供する各種サービスそのものを承認しているわけではない、ということを理解しておく必要があります。投資家は、ポートフォリオ・マネージャーとの間で締結される契約書および開示書類に基づき、各サービス内容をしっかり確認した上で、自身の判断で投資を行うことになります。
運用スタイルの面から見ると、PMSは大きく「ディスクリショナリー(お任せ型)」と「ノン・ディスクリショナリー(助言型)」の2つに分けられます。
ディスクリショナリーPMSでは、投資家の資金はポートフォリオ・マネージャーの裁量で運用されます。株式の選定や投資判断、売買のタイミングなど、すべてマネージャーが一任されて実行します。投資判断を丸ごとプロに任せたい方に適した運用方式です。
一方、ノン・ディスクリショナリーPMSは、よりコンサルティング色の強いスタイルです。ポートフォリオ・マネージャーは投資案を提示しますが、最終的な投資判断とそのタイミングは投資家自身が行います。マネージャーはその指示に基づいて投資を実行するにとどまります。
また、アドバイザリー型PMSもあり、こちらは法的拘束力のないアドバイスを提供する形式です。マネージャーの提案を参考にしつつ、自由度の高い投資判断を行いたい方に適しています。
現在のPMSプロバイダーの多くは、オンラインでの利便性を高めるさまざまなサービスも提供しています。例えば、ポートフォリオの状況を即時で確認できるダッシュボード、詳細な分析ツール、投資に関する高品質なブログ記事・レポートなどがその一例です。これらは、単に投資をするだけでなく、知見を深めて投資体験全体の価値を高めたいと考える方には非常に有効な付加価値と言えるでしょう。
Gold Wright Consultants Private Limitedでは、こうした高度なPMSサービスを通じて、投資家一人ひとりの目的やスタイルに応じた最適な資産運用をサポートしています。

通常、PMS(ポートフォリオ・マネジメント・サービス)ファンドは、以下の2つの理由から、優れたリターンを生み出す傾向があります。
まず第一に、PMSでは運用担当者が時間と労力をかけて、質の高い銘柄を厳選し、長期にわたって保有する戦略が可能です。これにより、短期的な市場変動に左右されず、企業の成長をしっかりと捉えることができます。
第二に、PMSはミューチュアルファンドに比べて柔軟性が高く、デリバティブやストラクチャード・プロダクト(仕組み商品)などの高度な金融商品を活用して、収益をさらに引き上げることが可能です。この運用の自由度の高さが、PMSの大きな魅力のひとつとなっています。
著者について:
バールティは、Gold Wright Consultants Private Limitedにてアナリストとして勤務しています。インド国内外のPMSプレーヤーに対して、各種法令対応や財務報告に関するコンサルティングを行っています。
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