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CSR(企業の社会的責任)義務を知りましょう!

2014年4月1日、インドは世界で初めて企業の社会的責任(CSR)を法的に義務付けた国となりました。インド会社法の第135条により、一定の売上高や利益を持つ企業は、過去3年間の平均純利益の2%をCSR活動に支出することが義務付けられています。ただし、会社法(2013年)に基づくCSR支出の履行と、所得税法(1961年)における控除適用の両立については、依然として不明確な部分があります。

以下にCSR支出に関する主な規定とその適用条件を説明します。

会社法2013年第135条によると、以下のいずれかの条件を満たす企業はCSR規定に従う必要があります。

  • 純資産が500億ルピー以上、または

  • 売上高が1,000億ルピー以上、または

  • 直前の会計年度の純利益が5億ルピー以上

取締役会は、直近3会計年度の平均純利益の2%以上を毎会計年度にCSR活動として支出することをCSR方針に基づき確実に実行しなければなりません。

さらに、2021年1月22日、企業省(Ministry of Corporate Affairs)は第135条およびCSR規則の改正を通知(通知番号:Circular No. 14/2021)し、CSRのエコシステムを強化するために開示の改善やコンプライアンスの簡素化を図りました。効果的な実施を促進するため、FAQも同時に提供されています。2021年改正の主なポイントは以下の通りです。

  • 未使用のCSR資金の取り扱い
    進行中のプロジェクトから残った未使用のCSR資金については、会社法第135条第6項に基づき、「未使用CSR口座(Unspent CSR Account)」を開設し、そこに資金を移すことが義務付けられています。

  • 管理費用の上限規定
    新CSR規則第7条により、取締役会が確認したCSR総支出のうち、管理費用(administrative overheads)は5%を超えてはならないとされています。ただし、第8条第3項(c)により、プロジェクトのインパクト評価を実施した場合に限り、「CSR総支出の5%または50万ルピーのいずれか低い額」を管理費用として認めることが許可されています。

  • CSR活動からの剰余金の扱い
    CSR活動の実施から生じた剰余金は、以下のいずれかに使わなければなりません。

    1. 同一プロジェクトでの活用

    2. 未使用CSR口座への振替

    3. 付属書VIIに指定された基金への移管

これらの措置は、会計年度末から6ヶ月以内に完了させる必要があります。

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